Making 135-2B Camera


 以前から天体写真用の35mm判カメラ用のレンズを使った円形視野カメラを 作りたいと考えていました。それに備えて5年以上も前からマミヤのホルダーや アダプターを中古店やオークションなどで買い漁っていました。
 たまたまマミヤのMアダプターがいくつか入手できる時には次々に入手できるも ので、手元に何時の間にか3つもありました(^^)。
 ある日某ネットオークションを見ていたら、円形視野カメラの部品が売りに出 ていました。めでたく落札し、その方はどうも某天文ショップから出されている 同種のアダプター方式のカメラを設計した人で、有名な方のようです。
 今回はその試作とかやや外観上仕上げが悪い物を処分するもののようで、格安 で譲っていただけました。しかも、手持ちのマミヤ6X7ホルダーの取り付けア ライメントおよびフィルム吸引加工も追加料金で加工して戴けました。


写真1 天体用円形視野カメラ(シャッターなし)



 このカメラは天体写真用のものですから、昼間撮影することを当初から念頭に おいていませんから、シャッターがありません。よって、物凄くシンプルな構成 になっています。
 ケンコーの各社カメラメーカーレンズをTVカメラへ取り付ける所謂C−マウ ントアダプターからマウント部分を取って来たもの。これとマミヤフィルムホル ダー6×7を使います。その間を取り持つアダプターがオリジナルである点が、 このオークション出品物のポイントでした。通常はこの手のものは大抵マミヤM アダプターが必要なのですが、このアダプターはその部分を含む形状をしている 点がミソでした。よって、一番入手し難いMアダプターを必要としない構造をし ていたのです。その代わりホルダーの変更は構造上できません。
 ケンコーのCマウントアダプターは汎用品ですから、マウント変更も簡単に交 換が可能です。(ネジを緩めないと行けませんが)
 このカメラが出来たのが、2003年の夏休み前でした。しかし、今年の夏の 天候不順のため、撮影できたのは秋になってからでした(::)。
 そんなことしている間に、ある日某ネットオークションを見ていたら、コパル #1シャッターのみオークションに出ていました。これは落札せねばと。
 しかし、何度かそのような感じでオークションしていましたが、私の希望価格に て落札されない日々が何度も続きました。そうこうしている内に、何度目でしょ うか?根気強く粘ったおかげか格安で入手できました。しかもほとんど新品に近 いものでした。大抵格安レンズを狙って、シャッターだけ取るつもりでいたので すが、今回めでたくシャッターのみとおまけについてきたTOYOのボードも入手で きました(^^)v。

 さて、どうやって間を繋ぐか検討に入ったわけです。

 マウントは当然ペンタックスがメインの私の場合、Kマウントになります。K マウントのいいところは、ペンタックス自身が色々なアダプターを出している メーカーであるため、純正部品をパーツとして使える点です。
 マウント部品としては、接写リングを想像する人が多いと思いますが、後の 加工のことを考えるとボディ側のオスのマウントが邪魔です。ところがペンタッ クスのアクセサリーカタログを見ていると面白い部品があることがわかりました。
接写時にレンズをリバースさせて取り付けた際にリングストロボを付けることが できません。そこで、ペンタックスでは純正でリングストロボを付けるための、 49mmサイズのフィルターリングの雌に一方がなっていて、反対側がKマウントの 受け側になっているアダプターが丁度あるのです。その部品は”リバースリング アダプターK”といいます。(写真2)


写真2 PENTAX純正 リバースアダプターリングK



 次にこのリバースアダプターリングとコパル#1シャッターをどうやって繋ぐ かになるわけですが、これだけは業者さんに出さざるを得ません。
 旋盤加工になるので、探す気になればどんな町にもあるのでしょうが、会社 関係で知っている業者もあるのですが、趣味の部品を頼むには気が引けました。 そこで、今回は光映社さんにお願い してしまいました。


写真3 製作したオリジナルアダプターリング(完成品)とリバースリングアダプターK



 シャッターは通常新品を買うのが正統なのでしょうね?
もし買うなら国内だと結構入手が難しいかも知れません。そこで、海外のお店を を紹介しておきます。S.K.GRIMES というところから買うことができます。いい値段しますが、私も地方ですが、 最近日本で苦労して探して買うくらいなら、インターネットで気軽に世界中から 買った方が、1週間くらいで場合によっては買えるので、国内と同じ感覚で買え るので、語学の壁がなければこういう手で入手することをお勧めします。ちなみ に、このGRIMESさんはオリジナルカメラの製作をしている会社で、航空写真カメ ラを作っているようです。特注も受けますので、アダプターをここに思い切って 頼む手もあります。

 さて、シャッターが手に入ったら、シャッターの取り付けをどうするかになる かと思います。シャッターは大判カメラはボードに挟み込む構造になっているの で、規格ボードを利用するのが一番手っ取り早いと思います。私もそう考えてい たところ、今回はたまたまネットオークションで、シャッターとボードがセット で入手できたので、そのまま利用させてもらうことにしました。(写真4)


写真4 リンホフボード



 よく見るとこのTOYOのボードは出っ張りがあり、マミヤMアダプターにそのま まの向きで取り付けると浮いてしまいます。仕方ないので、反対向きに取り付け ようと単純に考えてシャッターを付けると、開放レバーというのでしょうか?、 丁度そのレバーの金具が邪魔で出っ張りと干渉します。そこで、このレバー金具 をとりあえず外すことにしました。
 さっきから出てくるマミヤMアダプターですが、写真5に示します。これは マミヤユニバーサルプレスの部品で、カメラ本体とマミヤユニバーサルプレス用 各種フィルムホルダー間を繋ぐ部品です。


写真5 マミヤユニバーサルプレス用Mアダプター


 Mアダプターとレンズボードは、本当は穴あけとタップ立てて、ネジでしっか り付けたいところですが、道具の持ち合わせがない私としては極力加工は避けま す。そこで、いつもの武器である2液式のエポキシ接着剤のお世話になります。 ボードとMアダプターの接する面に塗って単に貼り付けるだけです(^^:。


写真6 Mアダプターにレンズボードを取り付けたところ


 エポキシ接着剤は硬化時間がかかりますので、ゆっくり作業をします。硬化し たら、シャッターをボードに取り付けます。次にオリジナルアダプターを取り付 けます。そのあと、ペンタックスのリバースリングアダプターKを取り付けます。  最後に、もう一度シャッターを取り付けているリングを緩めて、ペンタックス レンズを取り付けて指標が真上になるように位置を回転させて調整します。位置 が決まったところで締め付けて調整は完了です。
 三脚台座の加工は、エツミ製E-6084止めネジ(メス・メス)定価800円を使 いました(ヨドバシで税抜き560円でした)。これをエポキシ接着剤で、Mア ダプターに貼り付けました(^^:"。アバウトな工作ですいません。(強度的に心配)
やはり、強度的に怖いので、後日、M3のタップをドリルで、ここに開けようと 2箇所ドリルで穴を開けて、M3のタップを立てて、ネジ止めしました(^^)。


写真7 組み上がったところ


 組み上がったところで、ピントの確認です。このために入手しておいたマミヤ ユニバーサルプレスのピントグラスをMアダプターへ取り付けます。

写真8 ピントグラスを取り付けて後ろから覗いたところ


 ピント位置は、この写真では室内の写真を写していますが、実際には星(無限 大のシビアなテストである。コリメータ試験と同じです)でピントを確認してい ます。フランジバックは設計通りにほぼ出来たので、ピントグラス上ルーペで確 認したところ、一応合っていました(^^)v。試写はまだですが、ほぼ許容範囲に 入っていると思います?。やはり、デプスマイクロは合った方がいいですね。
 後日やはり現像したら、合っていませんでした。そこで、アルミホイルでスペ ーサーを作り、調整を行いました。

 次はファインダーをつけたいと思いました。これにはシューアダプターを使い ました(ヨドバシで税抜き420円)。同じようにエポキシ接着剤でエイ・ヤー でファインダーを付けて、ピントグラスとほぼ同じように真中に来るようにつけ ました(たぶんズレていると思いますが。。。。)


写真8 ファインダーを取り付けたところ



写真9 ファインダーを取り付けたところ(サイドビュー)


 出来上がったカメラによる作例を載せておきます。シャッターがあるので、天体写真と 言えども撮影は非常に楽になった。ちなみに写真10は対角魚眼レンズによる写真で あるが、フードをカットしていないため、フードによるケラレがある(汗)。


写真10 作例 SMC-PENTAX A16mmF2.8Fisheye(フードカットなし),AGFACHROME RSXII200



 カメラは、隙間を車用のパテで現在埋めてあります。これを削って再塗装を考えてい ます。


写真11 製作したカメラ SMC-PENTAX A16mmF2.8Fisheye(フードカットなし)をつけた時



 ZENITAR 16mmF2.8(K)をking-2で、税抜き19000円で購入しました。



写真12 ZENITAR 16mmF2.8Fisheye



早速、フード撤去作業に入るのですが、細いネジなのにびくともしません。ネジがフードに完全に めり込んでいます。仕方なくネジ外し剤の力を借りてなんとか2本はスムースに外せました。 最後の3本目がどうしても取れずにネジ山がない状態になってしまいました(汗)。仕方なく、サ ンハヤトのミニドリルでさらってしまいました(::)。


写真13 ZENITAR 16mmF2.8Fisheyeからフードを取り除いた



 レンズも準備ができたので、最終調整に入ります。懸案であったシャッターの開け閉めのレバー (正式名称不明、ピント合わせる時に全部開放にしたり、閉めたりする切り替えレバーのこと)の つまみを外していたので、それを付けられるようにレンズボードの出っ張り部分をヤスリで除去し ました。
 


写真14 レバー干渉部分をヤスリで除去後、レバーを取り付けた様子



 パテ埋めして余計に付いたパテは、ヤスリで除去して、クロのラッカー塗料を刷毛で塗りまして 完成しました。

正面

サイド
写真15 完成したカメラ


 マミヤホルダーを取り付けるとバランスがよくなり、そのまま自立する大きさになった。

☆参考文献
天文ガイド編「自作機材による天体写真 Astrophotography Annual 2001-2002」誠文堂新光社ISBN4-416-20207-5 2600円

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