FE103Σのエッジ補修



このFE103Σは25年も前、東京のアパート一人暮らし時代の代物であります。
隣にテレビを置かざるを得なかったため、殆ど使われる事なく防磁型のFE107と交換されてしまったのでした。
ずっと保管されていたのですが、布製のエッジ部分は塗布してある(ワニスのような)ものがまだら模様になっていました。

SPのエッジ修理について詳しく書かれてあるサイトを見て、カー用品店でセーム革を購入し、補修開始。
このサイトではエッジを4分割にして張り合わせる方法が載っていますが、今回はSP口径10cmと小さいため、4分割せずにそのままリング状に切ることにしました。

まず古いエッジをカッターで切り、外枠に接着されていた部分をきれいに取り除きます。
次にセーム革をリング状に切ってエッジを作ります。内側はのりしろを1cm程度余分に見ます。
エッジの外側とSP外枠はセメダインスーパーXで接着してしまいました。エッジ内側とコーン紙は布用接着剤(硬くならないタイプ)で接着します。エッジ枠は紙製なのでエッジを取り除く時にぼろぼろになってしまいました。これがなくても多分大丈夫なはずです。


エッジがセーム革になったFE103Σ。見かけは今一つだが・・

さて、補修したFE103Σをとりあえず、眠っていたBS-10箱に入れてみました。
6G-B8超三結に繋ぐと、何だか高音がキンキンしてうるさい音になってしまいます。落ち着いて聴けない音です。SP補修は失敗だったんでしょうか・・

とりあえずアンプを代えてみようかと思い、TA2020アンプにつないでみます。
・・・するとどうでしょう。とってもいい音ではありませんか。自然な感じ。さっきまでのうるささが嘘のようにきれいに鳴ります。タブラの低音もがんがん出ているし、クラシックの弦楽器も美しいし。
この状態で2,3日聴いていましたが、ある日ふと思いつきSPユニットを止めている木ねじをちょっと増し締めしてみました・・すると、効果は歴然。超三結アンプでもまともな音が出るようになりました。結局取付ネジの締め方が足りなかっただけなのでした。
超三結アンプとデジタルICアンプは同じ音量でも音の出方が違うんでしょうか?

超三結を6L6GC→EL34(Ei製)にするとさらにすごい事になりました。
音が目の前にある、という感じ。

TA2020アンプで聴くFE103Σ(セーム革)は確かにきれいで輪郭のはっきりとした音です。今までには無かった(当社比)音です。
しかし、EL34に替えた超三結アンプでは音が息づいているじゃありませんか。そこにあって。この豊かさは一体何なんでしょうか?
これが本当の「超三結の音」なんでしょうか。
今までも何度か「いい音」(当社比)を更新してきましたが、このアンプとスピーカーの組み合わせは間違いなく第一位です。
レコードを聴いても実に趣のある音です。
ビートルズがこんなに味わいのある音だったとは知りませんでした。
CDで聴くそれとはまるで違う音の存在感がそこにあります。

インド音楽のレコードが一枚あったので聴いてみました。タブラ(インドの太鼓)のソロです。
ああ、あの音だ。民族音楽の教室にインド人が来てタブラをポーンとたたいた時の、まるでインダスの風景が広がるかのようなあの独特の響き。脳髄から良いものがじわっと分泌されるようです。
今までずっと聴きたかったのはこの音だったのです。


それにしても今まで聴いていた音は何だったんでしょうか。カーテンの向こうで音を出していたみたいです。まだ聴き比べてませんが、最近買ったFE107Eを凌ぐかも知れません。


こんなに小さいBS-10ですが、壁にくっつけると低音が良く出てきます。

それにしてもエッジ補修、ダメだと思っていたSPが蘇るのは嬉しい事です。短時間で出来てしまうし。
見かけはまあ、今一つ。セーム革が円形にきれいに切れてないし、エッジ枠が紙製のために外す時にぼろぼろになってしまったので付けておりません。
まあ、音がとりあえず満足なのだから下手にさわらないでおこうかという感じです。

この補修法からすれば私の以前にやったFE107の補修はインチキかもしれません。こっちもセーム革でエッジを貼り替えればもっと良い音になるのでは?

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