鬼怒沼の位置と気候
早朝の湿原         

@ 位置
  鬼怒沼湿原は、北緯36°52'東経139°22' 栃木群馬福島三県県境近くに位置しています。
 行政区は栃木県塩谷郡栗山村大字川俣国有林地内で、日光国立公園特別保護地区に指定されています。
 湿原は、帝釈山系の鬼怒沼山・物見山の間に在り、標高は2020m-2030m、南北720m東西410m面積13.4ha周囲4kmです。
 
A 気候
  「尾瀬と鬼怒沼」に記述されているように、尾瀬ヶ原より600m標高が高く、寒冷な様相をみせています。
 鬼怒沼には定点観測施設がなく、最も近いところで奥鬼怒温泉郷のロボット雨量計、有人施設は尾瀬沼と川俣ダムにあります。
 この尾瀬沼と川俣ダムのデータを元に、「鬼怒沼湿原の植物 1983栃木県」で推定されています。  

3湿原の気温の比較   単位:摂氏
湿  原 高度 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年平均気温
鬼怒沼 2020 -10.3 -10.1 -6.7 -0.3 5.8 9.9 14.4 15.4 10.6 4.5 -1.6 -6.3 2.2
尾瀬原 1400 -9.4 -9.3 -5.3 1.4 7.5 12.4 17.0 17.9 12.3 7.0 0.2 -4.4 3.9
八島原 1630 -8.7 -8.9 -4.5 2.6 7.5 13.0 16.1 17.4 13.3 8.0 2.2 -6.8 4.3

B 成因
 鬼怒沼山と物見山の鞍部に広がる第四紀の火山性の台地を起源としています。
 周囲の森林からの流入水がなく、天水のみによって涵養される貧栄養の地では、通常の代謝をする植物の生育は困難なことから、鬼怒沼湿原が始まりました。
 湿原における泥炭の堆積は2m以上に及び、0.6mm/年の堆積速度から計算すると、約3500年の解を得ます。
 しかしながら、多くの火山砂礫の薄層を含んでおり、特に地下1m前後の堆積物は約1000年間連続した火山降灰があったことを意味しているので、単純に泥炭層の厚みを堆積速度で割っただけで推定するわけにはいきません。
 火山降灰の後は、低層湿原に退行せざるをえないので、泥炭の堆積が再開されるまでには100年以上の時間が必要です。
 最下層の炭素年代測定記録はありませんが、以上の理由から恐らく約6000年の歴史があるものと推定します。










鬼怒沼への道         
                                     単位:分 全て徒歩
  @ 女夫渕温泉-60-八丁の湯-10-加仁湯-10-日光沢温泉-90-鬼怒沼
  A 八丁の湯-50-鬼怒滝-60-鬼怒沼
  B 長蔵小屋-180-黒岩山分岐-160-鬼怒沼(鬼怒沼林道経由)
  C 大清水-120-鬼怒沼
  D 金精峠トンネル-40-金精峠-60-温泉ヶ岳-110-根名草山-120-日光沢温泉-90-鬼怒沼(富次郎新道経由)
  E 丸沼温泉-70-湯沢峠-40-丸沼分岐-80-鬼怒沼


   注:コースタイムは概算です。天候・体力等の条件により大幅に変動します。
奥鬼怒の地図
奥鬼怒地域の位置

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