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脳脊髄液減少症

●定義
脳や脊髄をとりまく髄液の量が減ることで起こる病気です.
●歴史
・1938:Schaltenbrand:脳脊髄液が減少すると起立性頭痛が起こる
・1990~MRIの発達で注目されるようになる
・2000:患者会との共闘で篠永先生の研究
・2007:ガイドライン作成
低髄圧症候群や低髄圧性頭痛等の類似概念があるため,健保や労災・自賠責等で認定が遅れる
●原因:脳脊髄液産生減少・漏洩増加
・外傷性:髄液漏洩が明らかな程の外傷
特発性原因不明些細な外傷によるもの
・交通事故や労災等の外傷で起こります.その程度は重篤(severe)なものから些細(trivial)なものまでさまざまです.
●脳脊髄液
・1日500mLを脈絡叢で産生→90%が脳で吸収。残りは脊髄で吸収
●発症までの期間:受傷直後~年余
・脳脊髄液が発症閾値まで減少すると発症。それまでに長い時間がかかることがある.
●主症状
頭痛・頚部痛・めまい耳鳴
・坐位・立位で3時間以内に増悪
●副症状:
・多彩→診断がつきにくい原因
頭痛や背骨周囲の痛み・こりだけでなく,手足のしびれや脱力等の神経症状,吐き気やめまいなどの自律神経失調症,嗅覚視覚聴覚等の脳神経症状等を伴うことがあります.また不眠や疲労感等の慢性疲労症候群を併発し生活がままならなくなることもあります.更に全身に痛みが波及し線維筋痛症に至る場合もあります.
・大人:頭痛>倦怠感
・小児:倦怠感>頭痛・・・不登校
※症状が多彩であるため,自律神経失調症不定愁訴・うつ・更年期障害等の単一疾患と診断されることがあります.
●症状の誘因
・立位・坐位
・低気圧
・脱水
で症状が増悪します.
●検査
【参考となる検査→必須ではない】
レントゲンMRIで外傷性器質的変化の確認:脊椎の圧迫骨折や変形等
MRIで関髄液の減少:脳室・脳槽の狭小化等
・MRミエログラフィーで障害箇所の形態異常と漏洩所見(陽性率30%)
・髄圧:蜘網膜穿刺時マノメータ初期髄圧≦6cm→低髄圧症候群脳脊髄液減少症の可能性あり
・硬膜外生理的食塩水注入試験(PSS Test):硬膜外に生理的食塩水を一回法で注入し,症状が改善すれば
【確定診断
・脳槽シンチグラフィー
・インジウム<111>In-DTPA核種をくも膜下注入
①漏洩部位証明:くも膜下腔の外に核種が漏れ出ている像
②早期膀胱蓄積:3(~4)時間までに,頭蓋円蓋部に核種集積がなく,膀胱内に集積
③髄液クリアランス亢進:24時間後髄液内核種残存率≦30%
※確定的である反面,侵襲的で脳脊髄液減少症の症状を誘発する危険がある
治療
・(2w入院)安静・外液補充→髄液減少が著明の場合に有効.
・ブラッドパッチ(blood patch:硬膜外自己血注入):髄液瘻映画確実の場合に限りその部位に一番近い棘間から自己血を20~30mL注入する.一回で効果がでるとは限らない,癒着性神経根症状が起こりうる等の問題もある.自己血の粘着力が低下している場合,フィブリングルーを代用することもある.
多角的診療:多彩な症状に対し色々な側面から継続診療を行う.生活指導・鎮痛補助薬・点滴治療神経ブロック等の手法を有機的に組み合わせ適切なタイミングで投入する.痛みのかかりつけ医としてじっくり診る.時間はかかるがもっとも確実.
●外液補充のしかた
・入院:2000mL/日
・外来:1000mL/2hr
脳脊髄液減少症の合併を考慮すべき病状
・交通外傷後遺症・外傷性脊椎症(むちうち症)・バレーリュー症候群
・小児慢性頭痛・不登校→教育関係者、特に養護教諭への普及啓蒙が重要
・心身症・更年期障害PTSD→合併の可能性
※むちうち症は外傷性脊椎症の内,追突事故などで脊椎がむちをうつような動きをして受傷したものをいいます.範囲が狭くなってしまうのであまり使いません.
※頚椎症の内,自律神経症状を伴うものをバレー・リュー症候群といいます.低髄圧の有無は問いません.
線維筋痛症は全身に圧痛が波及した状態のことでその原因は不問です.
不立文字
全人的診療が必要です.
ことばにだまされず,生きてゆくなかまとしてかかりつけ医とよく相談しましょう.

特発性低髄圧症候群

●定義
脳脊髄液の圧力が低下したことによる種々の症状(頭痛・倦怠感・めまい耳鳴自律神経失調症等)を呈する病態で,明らかな原因(著明な外傷・脊麻等)がないもの.
診断基準
①低髄圧
MRIによる硬膜の瀰漫性肥厚と造影(硬膜の透過性亢進を示唆)
③起立性頭痛
上記が必須のため当てはまらない場合が多く,治療法が同じ脳脊髄液減少症の一亜型として扱うほうが臨床的です.
診療脳脊髄液減少症に準じます

低髄圧症候群 特発性低髄圧症候群 idiopathic cerebrospinal hypotension syndrome Low intracranial pressure syndrome 

特発性低髄圧頭痛

●定義
脳脊髄液の圧力が低下して起こる頭痛のうち,明らかな原因(著明な外傷・脊麻等)がないもの.特発性低髄圧症候群の内,頭痛に着目した疾患単位.
診断基準
①起立性頭痛:座位・立位15分で発痛
②ブラッドパッチで72時間以内に症状消失
上記が必須のため当てはまらない場合が多く,治療法が同じ脳脊髄液減少症の一亜型として扱うほうが臨床的です.
●国際頭痛学会 頭痛分類 ICDH-2の一つ
権威があるため,外傷の責任有無を問う場合よく用いられます.そのため認定が遅れることがあります.
診療脳脊髄液減少症に準じます

idiopathic cerebrospinal hypotension headache 特発性低髄圧頭痛 

些細な外傷

くしゃみ・せき
大笑い・激怒
出産・育児中のけが(子供の頭突き等)
出血を伴わない軽い外傷:転倒・しりもち・落下・頭頚部打撲・交通事故・むち打ち症

「まさか」と思うようなちょっとしたけがでも,線維筋痛症慢性疲労症候群・脊椎症・脳脊髄液減少症等の原因になることがあります.

trivial trauma 些細な外傷 


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