【第17回星の砂賞】の優秀賞及び審査員特別賞・奨励賞が決定しました!たくさんのご応募有難うございました。
優秀賞・審査員特別賞・審査員奨励賞の受賞作品は、特別審査員である三田誠広先生より選評を頂いております。ぜひご覧ください!

 参加作品一覧
 一般部門 高校生部門
 開催概要

【優秀賞】 (賞金10万円/賞品 図書カード3万円分/電子書籍化)

(一般部門) (賞金 10万円/電子書籍化)
作品名:夜空に紡ぐ夢〜花火師の娘〜
著者:ありしょう

■受賞者コメント
 この度は、数ある作品の中から優秀賞に選んでいただき、誠にありがとうございました。

この『夜空に〜』は、日本の伝統工芸でもある花火を作る職人を父にもつ薫が、挫折と困難を乗り越えて、自分の歩むべき道を見つけるまでを、等身大の日常を交えて描こうと試みた作品です。
 結果として父と同じ道を歩むことになりましたが、その志は異なるものです。さらに薫には、もう一度童話作家を目指すとか、他の道を選ぶという選択肢もありました。しかし、周囲の人々との関わりの中で、子供たちの未来に、花火を通じて想いを紡いでいこう、と決心します。
 そんな薫と俊也の二人が、これからどうなるのか? それは私にもわかりませんが、また別の機会にしたいと思います。

 そして私自身も、この賞に恥じないよう、より良い作品を書き続けていきたいと思います。


(高校生部門) (賞品 図書カード3万円分/電子書籍化)
該当者無し


【審査員特別賞】
  (通販「あるよ」から5千円分商品/電子書籍化)

(一般部門)
作品名:過剰防衛
著者:ST
作品名:AI彼女
著者:因幡雄介
作品名:告白者エマノン
著者:安城和城
作品名:ラッコの袋
著者:きさらぎさら


【審査員奨励賞】
  (通販「あるよ」から3千円分商品/電子書籍化)

作品名:ぷるぷるイエロー
著者:阿波野治

作品名:紙の森
著者:皇月ノエル

作品名:東京で、恋をした
著者:MZA

作品名:愛と友の境界線
著者:打ち上げトマト

作品名:だって、伊達だって
著者:さがちこ



【佳作】
  (電子書籍化)

作品名:ぼくの駈歩の夏を
著者:たんぼず

作品名:それは奇跡から始まった。
著者:神在琉葵

作品名:ブアメードの血
著者:ヒビ・ヒビキ

作品名:味の断人
著者:此道一歩

作品名:銀テ舞う夜
著者:安城和城

作品名:魂綴り
著者:瀬上 海

作品名:終わりなき物語
著者:いっき

作品名:Southern Cross
著者:那柚

作品名:リアル・ノベル
著者:ありしょう

作品名:溺れて、、、
著者:うさこ



【三田誠広先生による作品選評】

『夜空に紡ぐ夢〜花火師の娘〜』

都会での仕事にも恋愛にも絶望したヒロインが、父の死によって故郷に帰る。花火師だった父の思いがしだいに娘にも伝わり、父の跡を継ぐ決意をする心あたたまる物語だ。


『過剰防衛』

暴走する女を射殺した警官が過剰防衛に問われる。次々と新たな理屈が出てきて、果てもなく論争が続いていく。実験的なスタイルの新しさが魅力的で、不思議な読後感が残る。


『AI彼女』

質問に答えてくれるAIの「彼女」から、野外に出ていくことを指示される。この展開が楽しくスリリングだ。AIが教えてくれるトリビア的な知識もうまく使われている。


『告白者エマノン』

不思議な脱出ゲームから始まる出だしが魅力的だが、途中で失速する。この種の作品は綿密な構成が必要で、エンディングまでの展開をしっかり考えてから書き始めてほしい。


『ラッコの袋』

冷たい雨の夜にラッコが訪ねてくる。このオープニングが素晴らしい。そこで交わされる会話も謎めいていて楽しい。途中でラッコそのものの魅力が失われていくのが残念だ。


『ぷるぷるイエロー』

妹が卵豆腐になるというイメージがドキッとさせる。精神を病んだ妹とひきこもりの兄。暗い話なのだが、どうなるのかという展開力があって、楽しめる作品になっている。


『紙の森』

世の中から紙がなくなるという、SF的な設定。紙のような落ち葉を量産する不思議な森も魅力的だが、そこから先の盛り上がりがなく、アイデアだけの作品になってしまった。


『東京で、恋をした』

怪しいアパートに住む魔女のような女。ロマンチックな怪談として楽しく読んでいけた。この話、もっとおもしろくならないか。展開やイメージにさらなるくふうが必要だろう。


『愛し友の境界線』

幼馴染みの友だちとの「好き」と「嫌い」をめぐる理屈っぽい話。論理だけがあって展開がない。イメージがうすい。でも、こういうスタイルもありかなと思わせる魅力がある。


『だって、伊達だって』

合コンのような飲み会に年輩の女が参加するという設定はおもしろい。ただチャットふうの短いセンテンスで内面が語られるだけで、イメージがうすくスリルが感じられない。


【QUOカードプレゼントご当選者 5名様】
※読者投票でレビューを入れてくれた人の中から抽選で5名様にQUOカード500円分をお送りします。
堂々きい子 桂文弱 如月 灯名 いーじま
村咲 ケーコ

『三田誠広先生による 総評』

 チャットみたいに短い文章で延々とモノローグが続く、といったタイプの作品がネット上には多い。大半はセンチメンタルな愚痴にすぎない。コンクールに応募する書き手に求められるのは、「作品」を作るのだという強い意志だ。強い意志さえあれば、改行の少ない息の長い文章を書く熱意と根気が自然に出てくるだろう。
『夜空に紡ぐ夢〜花火師の娘〜』は作品の骨格がしっかりしている。花火師の娘が父親を理解し、自分も花火師として生きることを決意する。その決意の支えとなる幼馴染みの好青年の姿も、わざとらしさがなく、ほっとする読後感をもたらしている。『過剰防衛』はいやに理屈っぽい作品で、実験的な試みといっていい。論理の深みにはまっていく展開がよくできている。『AI彼女』はよくある設定だが、AIの反応が楽しく、主人公がAIの指示で野外に出ていくところがおもしろい。ここまでの作品はかなりレベルが高い。他の入選作は、よくがんばって書いているのだけれど、当初のアイデアを展開によってさらに深めていくだけの展開力が不足している。それでもいい文章を書いているので可能性が感じられる。


『星の砂事務局からのお知らせ』

次回の「第18回 星の砂賞」は2019年3〜6月がエントリー期間となっております。次回もまた、三田誠広先生を特別審査員としてお招きする予定です! ぜひ皆様の力作をお待ちしております!